令和4年度 教育行政執行方針

少子化・核家族化の進展や、多様化、デジタル化の加速度的な進展など、子供たちや学校現場を取り巻く環境は大きく変化しています。このような中、鹿追町の多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、全ての子供たちの可能性を引き出す「令和の日本型学校教育」の構築を目指すとともに、町民がお互いを思いやり、支え合う気持ち(愛情)を大切にしながら、一人ひとりの夢や笑顔があふれる鹿追町を目指し、本町教育の充実に取り組んでまいります。

以下、令和4年度において、重点的に取り組む政策を申し上げます。

鹿追町教育委員会
教育長 渡辺 雅人

1 信頼される学校づくりについて

新型コロナウイルス感染症については、今なお警戒が必要な状況にあります。こうした中でも、持続的に児童生徒の教育を受ける権利を保障していくため、学校における感染及びその拡大のリスクを可能な限り低減した上で、学校運営を継続していく必要があります。

学校においては、児童生徒等の学びを保障するため、校長のリーダーシップのもと、養護教諭の専門性を生かし、学校医・学校歯科医・学校薬剤師等と連携しつつ、ICTを活用しながら、教職員一丸となって、感染症対策と教育活動の両立に尽力してまいります。

学校に対する町民の多様な期待にこたえ、地域に開かれた信頼される学校づくりをより一層進めるためには、保護者や地域住民の様々な意見や要望が学校運営に的確に反映されることが重要です。

学校においては、各校長が定めた今年度の重点目標を、ウェブサイトで公開して子供や保護者、地域住民と共有し、学校と地域が目標やビジョンを共有するとともに、保護者を含めた地域住民に対して授業を公開してまいります。

医療的ケア児を含む特別な教育的支援を受ける児童生徒や不登校等の困難を抱える児童生徒に対して、自立と社会参加を促す、切れ目ない支援の構築が求められています。

医療的ケア児に対して教育を行う体制の拡充が図られるよう、教育、福祉、医療等の関係部局や関係機関、保護者の代表者などの関係者から構成される「医療的ケア運営協議会」を設置するとともに、スクールカウンセラーの派遣や鹿追町教育支援センターによる、不登校となっている児童生徒に対しての支援体制を拡充してまいります。

2 学力向上について

「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な授業改善を図り、「令和の日本型学校教育」の構築に向けた組織的な取組を推進するとともに、全ての学習の基盤となる言語能力の育成を重視することが求められています。

学校教育においては、ICTを日常的に活用できる環境を整備するとともに、言語能力の育成を図るアプリケーションを導入し、「個別最適な学び」と「協働的な学び」を推進してまいります。

また、義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、児童生徒の学力を把握・分析するため、町独自の学力調査を年2回実施し、継続的な検証改善サイクルを確立してまいります。

子供たちの学習の場である学校施設について、安心・安全を実現する老朽化対策を実施するとともに、地球温暖化に伴う夏季の学習環境を整えるため、昨年度に引き続き全小中学校にエアコンの設置を行います。

3 鹿追高校支援について

生まれ育った地域で高校卒業まで家族と暮らすことは、保護者の負担が軽減されるだけでなく、将来の鹿追町を担う人材や社会で活躍する人材の育成が図られるものであります。

鹿追高校においては、昨年度開設された公設塾を多くの生徒が活用しているところです。塾生に対し英語検定費用の補助を実施し、鹿高生のキャリア形成と自己実現の支援をしてまいります。

4 幼小中高一貫教育について

一貫教育について、小中高の12年間を見通した教育課程と指導体制の構築が必要であることから、小学校の教科担任制を導入するための教員配置や、乗り入れ授業や研修機会の拡充を図ってまいります。

また、一貫教育公開研究会を実施し、幼小中高の教員の意見交換を通じて、地域の実情を踏まえた教育課程の改善充実を図るとともに、幼保小の連携については、「幼児期の終わりまでに育ってほしい子どもの姿や能力」を踏まえた小学校への円滑な接続を図ってまいります。

昨年度、地域学校協働本部が発足し、鹿高生や鹿追出身の大学生が先生となり、小中学生の学習を支援する「夏休み・冬休み学習サポート」を実施しました。
鹿高生や鹿追町一貫教育を卒業した生徒が、様々な分野で活躍しています。今後も、国際的な視野をもつ若者の育成を目指し、多様な文化の理解と尊重の精神を通じて、より良い、より平和な世界を築くことに貢献する、探究心、知識、思いやりに富んだ鹿追の子供たちを育むため、鹿追ならではのチャレンジに満ちた国際教育プログラムの開発に取り組んでまいります。

5 社会教育について

平成30年度から令和4年度を期間とする「第4次鹿追町生涯学習中期計画」が最終年次を迎え、「夢と生きがいを持ち、未来をきずく人づくり」をスローガンに、子どもからお年寄りまでが豊かな人生を送ることができるように、「いつでも、どこでも、なんでも」自由に楽しく生涯にわたって学び、その成果を適切に生かすことのできる社会の実現を目指した計画について推進と評価の年度として取り組んでまいります。
合わせて、この5年間の社会教育全体の業務を総括し、令和5年度から令和9年度を期間とする「第5次鹿追町生涯学習中期計画」を策定いたします。

また、社会教育活動の核となる町民ホール等の学習施設については、建設から30年を経過しており、長寿命化とゼロカーボン化を見据えた修繕計画の策定と一部実施を視野に入れながら施設機能の保全を図り、町民の自主的な活動を支援するとともに、各種ニーズに対応した学習機会の提供に努めてまいります。

個別の取組では、家庭教育は、全ての教育の出発点で、家庭に教育の基盤をしっかり築くことがあらゆる教育の振興にとって重要です。家庭での教育力の向上のため、ICT社会における「鹿追町インターネット・スマートフォン等の使用ルール」の定着を図り、家庭・学校・地域社会の密接なつながりを推進し、子どもたちの育成に取り組んでまいります。

少年教育につきまして、この時期は、基礎的、基本的な知識や技能を身につける時期で、様々な教育活動を通して「生きる力」も育みます。本町では、地域子供会育成連絡協議会などと連携し、健全な心と体の育成に努めてまいります。

青年教育につきまして、青年期は、少年から成人への移行の時期で、社会の中心的存在や将来のリーダーとなる成人への準備期間でもあります。本町では、ピュアモルトクラブを中心に、青年の自主性や創造性を引き出し、異世代・異業種の枠を超えた活動が行われており、今後もこのピュアモルトクラブと連携して、青年教育の充実を図ってまいります。

成人教育につきまして、社会の中で中心的な役割を担う時期であり、趣味嗜好に加え、資格を得るための学習活動など、学習内容も多様化し、住民のニーズに応じた幅広く、実践的でかつ専門的なプログラムが必要になってきています。

また、女性の知恵と熱意で、明るく豊かな町づくりを目指し実践している女性まつりやボランティア活動などの支援を進めてまいります。

高齢者教育につきましては、価値観が多様化する中で、多くの人が100歳まで生きることが可能となった「長寿社会」において、学習活動や社会参加活動を通じ、心の豊かさや生きがいをもちながら、安心して暮らせる社会環境を作ることが求められています。高齢者がこれまで培った豊富な知識と経験などをいかし、活躍できる場の創出に努めてまいります。

芸術と文化につきましては、人々の創造性をはぐくみ、その表現力を高めるとともに、心に潤いをもたらすものです。今後も文化連盟や町民ホール事業実行委員会と連携しながら、誰もが優れた芸術文化にふれたり、芸術文化活動に参加する機会の充実を図ってまいります。

神田日勝記念美術館につきましては、今年は特別企画展としては神田日勝の兄であり画家である一明さんとの二人展を、また、展覧会事業では造形作家加藤かおり氏の紙を素材とした作品による企画展を開催し、神田日勝の画業の顕彰と優れた芸術鑑賞の機会の提供を図ります。

図書館につきまして、読書には「創造力が磨かれる」「脳が活性化する」「視野が広がる」「読解力が高まる」など、数多くの効果があると言われています。本町では、子どもからお年寄りまでが、必要なときに必要なことを知り得ることができる図書館を目指して参ります。子どもたちへの読書の普及・推進について、生涯学習中期計画と合わせ、第2次となる子ども読書活動推進計画の策定を行ないます。

また、引き続き新しい図書館の整備に向けて、「鹿追町新図書館建設検討委員会」と連携を図ってまいります。

文化財保護につきまして、文化財は、歴史や文化等の正しい理解のために欠くことのできないものです。本町ではこれを後世に伝えていくために保護し、地域の郷土史を学習する機会の提供に努めてまいります。

スポーツ振興につきましては、「町民ひとり1スポーツ」を推進し、体育連盟などと連携しながら、スポーツ活動の支援を図ってまいります。
スポーツは心身の両面に影響を与え、人生を明るく豊かで活力に満ちた充実したものにします。生涯にわたってスポーツに親しむことは重要なことです。

スポーツ施設の整備につきましては、令和4年度に総合グラウンドに陸上用ゴム走路を整備し、より大会の環境に近い状況で練習が出来るようになります。今後も引き続きスポーツ施設の環境整備に努めてまいります。

以上、教育行政に関する主要施策について申し上げましたが、町民皆様の負託に応えるため、本町の教育、文化、スポーツの振興に最善の努力を傾注いたしたく、町理事者、町議会、町民各位のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、令和4年度の教育行政執行方針とさせていただきます。